外国でビジネスを行う場合の商標の取り方について

外国でビジネスを行う場合の商標の取り方について

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

先日、外国でビジネスを行う場合の商標権の取り方について相談がありました。

状況をお聞きすると、次のようなものでした。

  • 外国から日本に来るビジネスマン向けのレンタル機器サービスを行う予定(機器は日本のメーカーのものを使用予定)
  • 顧客は外国人
  • 顧客は、日本滞在中、その機器をずっと利用可能

ここで、商標権は、取得した国でしかその効力が認められない権利となっています(属地主義)
したがって、外国を絡めたビジネスを行う場合には、①外国・日本でそれぞれ商標権を取得、②外国での商標権のみ取得、③日本でのみ商標権を取得、の3つの方法が考えられます。

資金的に余裕があるのでしたら、もちろん①の方法を取るのがベストですが、なかなかそういう訳にはいきません。
実際は、ビジネスの実態に併せて②または③のいずれかを選択することが多いと思います。

そこで、先程の相談の場合を考えると、ビジネスの実態は外国人を相手に、外国でレンタルサービスを行うということになります。

マルRの文字これを考慮すると、今回の相談の場合には、②が適切な商標の取り方になるかと思います。
ただ、日本でもこのサービスの宣伝を行って、日本に来る外国人に対して認知度を上げようという場合には、日本でも商標権を取得した方が良いかもしれません。

商標権は、商品名やサービス名のモノマネ(パクリ)を防止することができる重要な権利です。
取得方法などに迷われた方は、弁理士等の専門家にご相談ください。

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