審査請求料返還制度をご存じですか?

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

審査請求料返還制度をご存じでしょうか?
審査請求料返還制度」とは、特許庁が審査に着手する前に出願を取下げ、または放棄を行うことにより、その取下げ等をしてから6ヶ月以内に返還請求することにより、納付した審査請求料の1/2(半額)が返還される制度をいいます。

審査請求料返還制度 トップ画像
引用:特許庁HP

「審査請求料返還制度について」はこちら

「審査請求料返還制度」は、支払った審査請求料の半額が返還されるという出願人にとって有利な制度ですが、次のいずれかの通知等が到達する前(審査着手前)に「出願取下書」又は「出願放棄書」の提出が必要であることに注意してください(特許法第195条第9項)。

  • 拒絶理由通知(特許法第50条)
  • 特許査定の謄本の送達(特許法第52条第2項)
  • 明細書における先行技術文献開示義務違反の通知(特許法第48条の7)
  • 同一発明かつ同日出願の場合の協議指令(特許法第39条第6項)

なお、審査官がいつ頃審査に着手するかについては、「特許審査着手見通し時期照会について」で確認することができます。

さらに、出願の取下げまたは放棄した日から6月以内に返還請求を行う必要がありますので注意してください。

事業や開発の状況によっては、出願審査請求を行った後で、権利化を目指さないと判断することもあると思います。

その場合には、是非「審査請求料返還制度」を活用してください。

へいしょでは、審査請求料返還制度を活用した特許出願戦略に関するご相談も承っております。
何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。

今日は以上です。

この記事を書いた人

branche-ip