こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
ＳＦ映画やアニメの世界で、キーボード等が空中に表示され、そのキーボード等にタッチしながら情報入力するシーンを見たことはありませんか？
実は、この「空中キーボード（空中ディスプレイ）」は既に実用化されています。
一例として「空中ディスプレイの非接触セルフレジ」が挙げられます。これはセブンイレブンの複数の店舗に実験的に導入されています（下記の写真は実際のものではなく、イメージ写真です）。
この空中ディスプレイは、ヘッドマウントディスプレイのようなものを取り付ける必要はなく、空中にディスプレイが浮かんで見えるという技術です。
ちなみに、この技術の原理は比較的単純で、液晶ディスプレイに表示された映像を屈折させて、空中で結像させるという仕組みです（下図参照）。
これだけ聞くと簡単そうな技術に思えますが、ある程度の面積がある画像を、ミクロ単位で制御して屈折させることは大変難しいと思います。
空中ディスプレイを用いることによって、現在のタッチパネルのようにディスプレイに接触する必要がないので衛生的であり、感染症に強いです。加えて、ディスプレイ画面の大きさについても物理的な制約がなくなることが期待されます。未来の表示・入力デバイスとして非常に有望な技術だと思われます。
この空中ディスプレイですが、現時点では、日本企業が優位に立っており、日本主導で現在国際標準化も進められているようです。
もちろん、空中ディスプレイに関しては、たくさんの特許も既に登録・出願されています。久しぶりの革新的技術、日本企業に是非頑張って欲しいですね！
弊所では、空中ディスプレイのような新規な技術に関する特許出願のご相談も承っております。
何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。
今日は以上です。