商標登録出願の拒絶理由通知に対する応答期間経過後の期間延長の運用が変更されました

商標登録出願の拒絶理由通知に対する応答期間経過後の期間延長の運用が変更されました

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

特許庁のプレスリリースによると、令和4年1月1日から、商標登録出願(マドプロ出願を含む)の拒絶理由通知に対する応答期間経過後の期間延長の運用が変更されることになりましたので、今回はそれについて書きます。

令和3年12月31日までは、拒絶理由通知等の応答期間内又は応答期間内に延長請求した場合の延長された応答期間内に意見書が提出されたときであっても、応答期間経過後の延長請求を認めていました。

しかし、令和4年1月1日から、これらの応答期間内に意見書が提出されているものについては、応答期間経過後の延長請求が認められないことになりますので、注意が必要です(下図参照)。

商標登録出願の応答期間経過後の期間延長の運用変更
引用:特許庁公表資料

特許庁としては、このような運用にすることによって、審査官が速やかに最終処分に移行することが可能となるので、出願人や第三者にとっては、審査結果の早期確定による出願戦略の見直し、後願審査の迅速化等のメリットが見込まれるとしています。

現在(2022年1月時点)、商標登録出願をしてから登録査定や拒絶理由通知が送付されるまで8カ月~1年程度かかっている状況です。

特許庁としては、商標審査官の増員等、色々な対策を行っていますが、コロナウィルスの影響もあってか、なかなか審査期間を短縮できない状況ではないかと思われます。

そこ、今回の運用変更を行って、何とかして審査期間の短縮を図りたいのかもしれません。

実務的には、意見書提出後の応答期間経過後の延長請求が認められないことは、重大な事態を引き起こすことになるかもしれませんので、注意が必要です。

弊所では、商標登録出願の応答期間延長に関するご相談も承っております。
何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。

今日は以上です。

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