ジョージアとの租税条約が発効します
こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
以前のブログでご紹介しましたが、ジョージアとの間で租税条約が締結されました。
そして、2021年7月23日に、この租税条約が発効しますので、今回はそのことについて書きます。
財務省のプレスリリースによると、2021年6月23日に、上記条約を発効させるための外交上の公文の交換がトビリシで行われました。
その結果、日本およびジョージアの両国では、次の事項に関し、2021年7月23日から上記条約が適用されることになります。
- 日本
- 課税年度に基づいて課される租税に関しては、令和4年1月1日以後に開始する各課税年度の租税
- 課税年度に基づかないで課される租税に関しては、令和4年1月1日以後に課される租税
- ジョージア
- 源泉徴収される租税に関しては、令和4年1月1日以後に取得される所得
- その他の租税に関しては、令和4年1月1日以後に開始する各課税年度について課される租税
なお、情報交換および徴収共助に関する規定は、対象となる租税が課される日またはその課税年度にかかわらず、2021年7月23日から適用されます。
ちなみに、この条約は、昭和61年に発効した「所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の条約」に代わるものになります。
この条約の発効により、源泉地国(所得が生ずる国)における課税の上限(限度税率)が設けられ、または課税が免除されます。
(条約の特典の濫用を防止するため、条約の特典を受けることが取引等の主要な目的の一つであったと認められる場合および第三国に存在する恒久的施設に帰属する一定の所得については、条約の特典は認められませんので、ご注意ください。)
配当 | 利子 | 使用料 |
---|---|---|
5% | 免税(政府受取等) 5% | 免税 |
ジョージアとの租税条約のポイントはこちら
ジョージア企業との間でライセンス契約等を締結している場合には、この租税条約に関する届出書の申請手続を是非行ってください。
また、この租税条約の発効により、ジョージアに進出する日本企業が増えてくるのではないでしょうか?
弊所では、ジョージアの特許・商標出願だけでなく、ライセンス契約における租税協定に関するご相談も承ります。
これらに関して何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。
今日は以上です。