「インターネットトラブル事例集(2020年度版)」をご存知ですか?
こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
「インターネットトラブル事例集」をご存知でしょうか?
総務省が、インターネットトラブルの実例を挙げて、その予防法等を紹介している資料です。
この事例集は、平成21年度から毎年作成されており、今回ご紹介するのはその2020年度版になります。
「インターネットトラブル事例集(2020年度版)」はこちら
この事例集ですが、教育や子育ての現場で、子供たちに必要な情報活用能力を育てる一助となることを目的に作成されています。
さて、この事例集ですが、次のような目次となっています。
- スマホの過度な使用による生活や体調への支障
- ながらスマホが招いた自転車衝突事故
- メッセージアプリでの悪口・仲間外れ
- 悪ふざけなどの不適切な投稿
- フリマなどネットを介した直接取引によるトラブル
- SNS経由のチケット転売による詐欺被害
- コミュニティサイトなどでの未成年によるアプローチ
- アルバイト応募が招いた犯罪への加担
- 他者の権利を侵害する投稿や視聴
- 個人や学校などへの脅迫行為や犯行予告
- 自分で作成したウイルスをネットに公開
- ワンクリック詐欺やウイルスなどによる不当請求
- 不正アプリやウイルスによる個人情報流出
- 悪意あるWi-Fiスポットを利用したことによる情報流出
- ゲーム上でのやり取りから生じたトラブル
- 旅行中の写真投稿や書き込みによる空き巣被害
- 投稿から個人が特定されたことによる被害
- 自画撮り写真の交換に端を発した脅迫被害
- 心のよりどころだったSNS上の知人による誘い出し
- SNS等での誹謗中傷による慰謝料請求
上述したように、この事例集は子供たちに必要な情報活用能力を育てることを目的としているため、右図のように、1ページ1事例の構成されています。
そして、各ページごとに、上段が事例の内容、中段が学びの進め方、下段が解説とアドバイスとなっています。
ただ、子供用のものと侮ってはいけません。
解説の部分には、大人にでも役立つ情報が具体的に記載されています。
例えば、事例9の「他者の権利を侵害する投稿や視聴」では、次に示すように、「自分のSNSでプロフィール欄に有名人の写真を利用する、友人の写真や動画を許可なく掲載するといったことも肖像権等の侵害にあたりうる」と解説されており、大人でもやってしまいがちな行為についても具体的に記載されています。
このように、この事例集には、大人でもやってしまいがちな行為についても解説されています。
なお、この事例集に関しては、
- SNS等での誹謗中傷による慰謝料請求
- SNSによる誹謗中傷被害への対処方法
が記載された「インターネットトラブル事例集(2020年度版)追補版」も公表されています。
インターネットトラブル事例集(2020年度版)追補版はこちら
インターネットを利用していて疑問があったら、まずこの事例集を当たってみては如何でしょうか?
弊所では、インターネットで問題となることがある、商標権や著作権に関するご相談も承っております。
何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。
今日は以上です。