ベンチャー企業と事業会社とが連携するのに役立つ資料4
こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
最近は、国がベンチャー育成に力をさらに入れているようで、いろいろな資料が公表されています。
今回は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公表している「事業会社に向けたAIベンチャーとの共同開発に関する手引き」をご紹介します。
事業会社に向けたAIベンチャーとの共同開発に関する手引きはこちら
この資料は、事業会社とAIベンチャーとがスムーズな連携を図るためには、考え方に違いがある点を相互に理解し、協議を通じて課題を解決することが重要となることから、両者が理解しておきたい協議の視点にフォーカスし、実際にAIシステム開発に携わる事業会社やAIベンチャーを対象とした調査(アンケート、ヒアリング等)を通じて、事業会社が認識しておくべき「こころ構え」を抽出するとともに、必要な検討の視点を提示することを目的として作成されました。
さて、この資料の内容ですが、次のような目次になっています。
- はじめに
- 本手引き作成の「背景」
- 政策的なアプローチ
- 本手引き作成の「目的」
- 本手引きと合わせて活用すべき既往資料一覧
- 自己診断チェックシート
- 本手引きのガイド❶「こころ構え」の抽出
- 本手引きのガイド❷スライド構成
- 本手引きのガイド❸開発参画プレーヤーの例
- 連携のための手引き
- SECTION1:事業会社が理解しておきたい「こころ構え」~プロセス編~
- 【プロセス編】構成解説
- 【プロセス編】事業会社が理解しておきたい14の「こころ構え」
- 「こころ構え」のスライド構成
- 【プロセス編】事業会社が理解しておきたい「こころ構え」14のケース
- SECTION2:事業会社が理解しておきたい「こころ構え」~契約編~
- 【契約編】構成解説
- 【契約編】事業会社が理解しておきたい10の「こころ構え」
- 【契約編】事業会社が理解しておきたい「こころ構え」10のケース
- 補足資料
- 「AI・データの利用に関する契約ガイドライン」概要
- 「AI・データの利用に関する契約ガイドライン」懸念点と解決の方向性
- SECTION1:事業会社が理解しておきたい「こころ構え」~プロセス編~
この資料のいいところは、ベンチャーと事業会社が連携する際に必要となる資料の一覧表が掲載されているところです。
しかもPDFデータのままですと、クリックすることで、その資料データを入手することができるようになっています!
これは便利です。
この一覧表に掲載されている資料については、このブログでも紹介していますが、個々のものしか紹介していませんので、この点でも非常に役立ちます。
また、自己診断チェックシートがあり、これをチェックすることによって、どこを読めばよいかが分かるようになっています。
さて、ベンチャーと事業会社との連携で知的財産絡みというと、やはり契約関係になります。
データの保護については、昨年(平成30年)の不正競争防止法の改正により、一部が保護できるようになりましたが、原則は契約によって保護するしかありません。
このことも、しっかりと記載されています。
AI技術に関して、ベンチャー企業との提携を考えている企業や、ベンチャー企業は、是非この資料を読んでおくことをお勧めいたします。
弊所では、ベンチャー企業のサポートや、ベンチャー企業との連携に関するご相談も承っております。
何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。
今日は以上です。