「青い菊」が開発されました!
こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
以前のブログでパインアップルの新品種について書きましたが、今回は「青い菊」が開発されたので、それについて書きます。
今回開発された「青い菊」は、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合開発機構(農研機構)とサントリーグローバルイノベーションセンター株式会社との共同研究の成果にになります。
農研機構のプレスリリースによると、菊の近縁野生種には青い花を持つもの存在しないため、遺伝子組み換え技術を使って、「青い菊」を開発したそうです。
青い花で遺伝子組み換え技術というと、10年以上前に話題になった「青いバラ」を思い出す人もいるのではないでしょうか?
「青いバラ」は、サントリーフラワーズとオーストラリアのフロジーンとの共同研究開発で開発されたバラなのですが(Wikipedia)、その後もサントリーは青い花を開発し続けていたようですね。
遺伝子操作等の詳細については、農研機構のプレスリリースを読んでいただくことにして、この青い菊を購入できるようになるには、もう少し時間がかかりそうです。
遺伝子操作を受けた植物は、他の植物との交雑を避けるために、密閉された空間内で栽培されており、大量に栽培することができません。
(交雑によって、環境に悪影響を与える植物が誕生してしまう可能性があるからです。)
非密閉空間で遺伝子操作を受けた植物を栽培するためには、カルタヘナ法の一種使用規定承認が得られる必要があります。
「青いバラ」について一種使用規定承認が得られたのは、発表されてから3年半程度かかったようですので(Wikipedia)、「青い菊」について一種使用規定承認が得られるには同程度の期間がかかるかもしれません。
早く「青い菊」の実物を見てみたいですね!
ちなみに、「青い菊」に関連する下記の特許が出願・登録されているようです。
・特許第5697040号
・特許第5697041号
・PCT/JP2016/069536
この他に、種苗法による品種登録もされるのではないかと思います。
今日は以上です。