著作権に関する判例をまとめた専門誌が著作権侵害で出版を差し止められた!? ・・・その後3
こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
以前のブログ(ブログ1、ブログ2、ブログ3)で、「『著作権判例百選』(第5版)」の出版差止の仮処分が地方裁判所で認められ、その後知的財産高等裁判所で取り消されたと書きましたが、本件について最終的な結果が出ましたので、それについて書きます。
プレスリリースによれば、以前のブログでお知らせした知的財産高等裁判所での仮処分申請の却下の決定に対して、大学教授は最高裁判所に抗告したが、最高裁はその抗告を棄却したとのことです。
その結果、本件の仮処分申請の却下が確定しました。
本件は仮処分を求める事案でしたが、地裁で仮処分が認められ、知財高裁で仮処分命令が取り消され、最高裁で仮処分申請が却下されるという紆余曲折を経た案件で、最終的に確定するまでに2年近くの年月がかかったことになります。
本件の話ではありませんが、著作権に関する争いは感情が絡むことがあり、解決まで時間がかかることが多いです。
現在では、このブログのように、誰でも簡単に著作物を公表・引用できる環境となっています。
今後はブログなどに関する著作権の争いも増えてくるのかもしれません。
他人の著作物を引用等する場合には、十分注意するようにしてください。
弊所では、著作権に関するご相談も承っています。
何かありましたら、遠慮なくお問い合わせください。
今日は以上です。