パブリックドメインになった小説2017
こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
今回は、2016年で著作権の保護期間が終了し、パブリックドメインになった小説について書きます。
皆さんは、青空文庫をご存知でしょうか?
青空文庫とは、著作権の保護期間が満了した作品や著作者が許諾した作品をインターネット上で公開し、自由に楽しんでもらおうとしているサイトです。
過去に販売された小説等の文字を一から打ち直し、校正をしているようです。
このような大変な労力がかかっているにもかかわらず、作品を自由にダウンロードできるように公開しているとは頭が下がります。
さて、この青空文庫ですが、2017年1月1日に、次の作家19人の作品を公開しました。
(著作権は、原則著作者の死後50年を経過した時に消滅します。しかし、著作権が消滅する日は死後50年を経過した年の12月31日となっているため、次の年の1月1日からその著作物を自由に利用することができるようになります。)
- 安倍 能成「初旅の残像」
- 新井 紀一「怒れる高村軍曹」
- 上田 広「指導物語 或る国鉄機関士の述懐」
- 大下 宇陀児「擬似新年」
- 亀井 勝一郎「馬鈴薯の花」
- 河井 寛次郎「社日桜」
- 川田 順「枕物狂」
- 楠田 匡介「雪」
- 小泉 信三「この頃の皇太子殿下」
- 小宮 豊隆「知られざる漱石」
- 佐佐木 茂索「ある死、次の死」
- 柴田 宵曲「古句を観る」
- 鈴木 大拙「時の流れ」
- 中島 哀浪「かき・みかん・かに」
- 中野 秀人「第四階級の文学」
- 野間 清六「百済観音と夢殿観音と中宮寺弥勒」
- 番匠谷 英一(訳)「ユダヤ人のブナの木」
- 深瀬 基寛「悦しき知識 ――停年講義(昭和三十三年九月十六日)」
- 山中 峯太郎「小指一本の大試合」
また、この他にも次の作家3人の小説についても、許諾を得て公開しました。
- 福永 信「グローバルタワーにて」
- 澤西 祐典「湯けむり」
- 円城 塔「ぞなもし狩り」
このような小説が誰の気兼ねもなく自由に(無料で)読めるなんてすごいですね!
ちなみに、公開されているデータはテキストデータなので、そのままでは利用しにくいですが、青空文庫では「えあ草紙」などのアプリを使った読みやすくする方法も公開しています。
時間がある時に、古典文学に浸る時間があっても良いかもしれません。
弊所では、著作権の登録・ライセンス契約等についても取り扱っております。
著作権について何かありましたら、是非ご相談ください。
今日は以上です。
補足:”無料”ではなく、”自由”という感じがでるように修正しました。