こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
以前のブログでうるう秒について書きましたが、国際電気通信連合(ITU)の会議において、2023年12月11日に、1日の長さに1秒を加える「うるう秒」を、原則2035年までに廃止するとした決議案を採択したそうです。
世界標準時刻は、原子時計に基づき正確に決められていますが、地球が1回自転する時間で決まる1日の長さは変わります。
その結果、世界標準時と1日との間にズレが生じてしまいます。
そのズレを0.9秒以内に補正するために、「うるう秒」が1972年に導入されました。
ただ、この補正により、システム障害への懸念が国際的に高まり、廃止を求める声が出ていたそうで、今回のITUの会議でうるう秒の原則廃止が決まったということのようです。
うるう秒の導入時期が1972年ということで、当時は現在のようにネットワークで世界中のコンピュータが接続され、膨大な数のコンピュータの時刻を同期する必要があるとはあまり考えられていなかったのかもしれません。
今回のITUの会議の結果から、厳密で正確な時間よりも、社会に深く溶け込んで稼動しているコンピュータの時刻を重要視したということになります。
うるう秒、面白い時刻の考え方ですが、いずれは「そんなことをして時間を調整していた時代もあったんですね」という歴史の一ページになるのではないでしょうか。
時代によって時間の考え方も変わる良い例かもしれません。
今日は以上です。