こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
財務省から、「上半期の輸入差止件数が3年ぶりに1万5千件超え」というプレスリリースが出されたので、今回はこれについて書きます。
財務省のプレスリリースによると、次のグラフに示されるように、輸入差止件数は15,536件でした。
これは、前年同期と比べて23.7%増加し、3年ぶりに1万5千件を超えており、高水準で推移していることを示しています。
なお、輸入差止点数は466,220点で、前年同期と比べて13.3%増加し、3年連続で40万点を超えています。
これらの侵害品は、中国を仕出しとするものが7割を超えており、相変わらず大半を占めているという状況です。
また、侵害品の内訳ですが、件数ベースでは、偽ブランド品などの商標権侵害物品が14,991件(構成比95.8%、前年同期比25.1%増)で、引き続き全体の大半を占め、次いで偽キャラクターグッズなどの著作権侵
害物品が374件(同2.4%、同5.1%減)となっています。
弊所のブログをご覧になっている方はご存知かもしれませんが、多くの企業は、商標権に基づいて、税関で商標権等の知的財産権侵害物品の差止ができることはあまり知らないようです。
偽物(侵害品)が日本に入ってしまうと、その侵害品を排除するためには、裁判を起こしたりしなければならないので、実際に排除することはなかなか難しいです(費用も時間もかかりますので)。
そこで、商標権を持っていて、偽物(侵害品)に困っている場合には、是非税関での輸入差止を検討してください!
輸入差止は、裁判ではなく行政処分なので、裁判と比較して費用はそれほどかかりませんし、偽物の輸入を確実に止めることができるので、その効果は絶大です。
税関での輸入差止はあまり知られていない手続ですが、知的財産権侵害、特に商標権侵害、意匠権侵害や著作権侵害では非常に有効です。
弊所では、商標権、意匠権、特許権や著作権の取得(登録)から、知的財産権侵害に基づく輸入・輸出差止まで一貫したサポートを行っております。
これらに関して何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。
今日は以上です。