こんにちは。弁理士法人ブランシェ国際知的財産事務所の鈴木徳子です。
先日公募開始となった、ものづくり補助金(第14次)は第13次までと比べていくつか変更点があります。
その一つとして、「大幅賃上げに係る補助上限引上特例」が挙げられます。
これは、「大幅な賃上げ」に取り組む事業者については、従業員数に応じて、補助上限額を引き上げるというものです。
例えば、従業員数が21人以上の場合は、補助上限1,250円が最大1,000万円引上げとなります。
しかし、「大幅な賃上げ」の要件は下記のとおりです。
①事業計画期間において、基本要件である給与支給総額を年率平均1.5% 以上増加に加え、更に年率平均4.5%以上(合計で年率平均6%以上) 増加とすること。
②事業計画期間において、基本要件である地域別最低賃金+30円以上の水準とすることに加え、事業場内最低賃金(補助事業を実施する事業場内で 最も低い賃金)を毎年、年額+45円以上増額すること。
②応募時に、上記①②の達成に向けた具体的かつ詳細な事業計画 (大幅な賃上げに取り組むための事業計画)を提出すること。
しかし、これらの要件は中小企業にとっては結構厳しいと思います。
例えば、要件①では、事業計画期間が5年とすると、5年で給与支給総額を30%以上増加させる必要があります。増加目標に達成できないばあいは、補助上限引上額について返還を求められます。
「大幅賃上げに係る補助上限引上特例」は一瞬魅力的に思えるのですが、上記の要件を満たすことができるのかどうかを慎重に検討する必要があるようですね。
ご不明な点などありましたらお気軽にご相談下さい。
今日は以上です。