こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
以前のブログに工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第21版〕が無料で入手できることを書きましたが、「工業所有権法逐条解説〔第22版〕」も無料で入手できることになりましたので、今回はそれについて書きます。
「工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔22版〕」はこちら
この逐条解説は、産業財産権法を所管する特許庁の公式見解をまとめたもので、弁理士試験受験者にとっては、「青本」として知られ、バイブル的に扱われるものです。
ちなみに、この22版は、21版が出版されてから2年程度で出版されました。今までで最短の改訂版かもしれません。
さて、この逐条解説に収録されている法律は、次のものになります。
- 特許法
- 実用新案法
- 意匠法
- 商標法
- 工業所有権に関する手続の特例に関する法律
- 特許協力条約に基づく国際出願等に関する法律
21版までは、付録(手数料金表)も含まれていたのですが、22版からは掲載されなくなったようです。これは、料金の変更が頻繁に行われるようになったことが理由かもしれません。
今回の改訂は、コロナウィルス感染症の拡大等により、主に次の3つの改正が反映されたものとなっています。
- 新型コロナウイルス感染症の拡大に対応したデジタル化等の手続の整備
- デジタル化等の進展に伴う企業行動の変化に対応した権利保護の見直し
- 訴訟手続や料金体系の見直し等の知的財産制度の基盤の強化
弁理士試験受験生にとっては、この22版を購入すれば、以前に出版された改正本を購入する必要はなくなります。
さて、今回の22版は、2401頁にも及ぶ書籍となっており、21版と比較して、148頁も増えています。
これは、産業財産権法が年々複雑になっている証拠で、弁理士試験受験生にとっては負担増かもしれません。
現在は、この逐条解説のデータをPCやタブレットに保存しておけば、各条文や用語を簡単に検索することができるので書籍を購入する機会は減りましたが、閲覧性からするとまだまだ書籍の方が優れていると思います。
私が受験生の頃は、この青本を法律別に分割して持ち歩いている人が結構いました。
時代は変わったと感じます。。
弁理士試験受験生は、書籍を手元に置いて、分からない条文があったらすぐに調べられるようにした方が良いかもしれませんね。
ちなみに、この逐条解説は、発明推進協会から書籍(発明推進協会出版)として販売されていますので、アマゾン等で購入することができます。
弊所では、特許・実用新案・意匠・商標に関する出願代理業務から権利行使・ライセンス契約まで一貫した支援業務を承っております。
これらについて何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。
今日は以上です。