「大学ファクトブック2022」が公表されました

「大学ファクトブック2022」が公表されました

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

引用:大学ファクトブック2022

2022年3月18日に、昨年度に引き続き大学ファクトブック2022」が公表されましたので、今回はこれについて書きます。

「大学ファクトブック2022(はじめに、ランキング)」はこちら

今回のファクトブックは、検索機能が強化されており、ランキング等が記載されている部分以外は、次のように、大学の種別ごとにECEXLのマクロ形式のファイルとなっています。
(上記の「大学ファクトブック2022(はじめに、ランキング)」から、インターネットを介してダウンロードできるようになっています。)

  • 国立大学
  • 公立大学
  • 私立大学

なお、今回の「大学ファクトブック2022」の内容ですが、大学ファクトブックに関する経済産業省のWebページに記載されているように「実質2年前の大学の情報が掲載されている点」に注意してください。

さて、今回の「大学ファクトブック2022」の内容ですが、次のような情報が掲載されています。

  1. 基礎情報(大学の得意分野とその具体例、産学官連携活動において今後重点化姿態事項等)
  2. 産学連携担当部署の体制(産学連携担当部署、実務者当たりの研究者数等)
  3. 組織的産学連携活動(産学連携本部が関与した共同研究数等)
  4. 特許出願・活用実績(特許出願件数、特許保有件数等)
  5. ベンチャー支援体制(大学発ベンチャー数)
  6. 外部資金(科研費、共同研究数、受託研究数、特許権実施等件数等)
  7. その他の体制整備(URA、各種規定類の整備状況、クロスアポイントメントの実績等)
    1. 組織的産学連携活動の取組事例
    2. 産学連携活動の主な実用化事例

これらの情報を見れば、どの大学が、どの分野において共同研究等に積極的か否かが分かると思います。

例えば、次の「Ranking 項目別ランキング:特許関係」には、⑪特許実施等収入、⑫研究者1人当たりの特許権実施等収入額がグラフ化されており、どの大学がどの程度ライセンス収入を得ているいるか一目で分かるようになっています。

引用:大学ファクトブック2022

このグラフを見れば、どの大学が実用化に協力的なのか分かると思います。

ちなみに、お茶の水女子大学については、次のようなデータが掲載されています。

引用:大学ファクトブック2022

詳細は、大学ファクトブック2022をご覧になっていただければ分かりますが、お茶の水女子大学の基礎情報としては、次のように記載されています。

「ライフサイエンス、工学、情報科学を生活者の視点で横断する分野。未来の食を開く、昆虫食の開発研究等。」

このように、お茶の水女子大学は、特殊な学問分野の研究に特徴があるようです。実際に、それほど産学連携には力を入れていないようで、特許権実施等件数は僅か2件という状況です。

今はあまり産学連携の実績が無かったとしても、昆虫食のように、社会的問題を解決できるような研究が実用化に繋がることも十分に考えられます。

将来のビジネスを見越して、お茶の水女子大学と共同研究等を行うことは選択肢の1つになり得るのではないでしょうか?

このファクトブックには、このように共同研究を検討する上で必要となる情報が各大学ごとに、コンパクトにまとめられています。

大学との共同研究を考えている方は、是非目を通して見てください。
各大学の共同研究費の相場?のようなものも分かりますよ!

弊所では、共同研究契約からライセンス契約まで、知的財産に関する契約書の作成から交渉代理まで幅広いサポートを行っております。
何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。

今日は以上です。

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