「医師こそ主役 医工連携プロジェクトにおける知的財産」が公開されています
こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
経済産業省 近畿経済産業局から「医師こそ主役 医工連携プロジェクトにおける知的財産」という資料を公表していますので、今回はそれについて書きます。
「医師こそ主役 医工連携プロジェクトにおける知的財産」はこちら
この資料は、知的財産に初めて触れる医療従事者等の知財に関する知識及び関心の向上を目的として作成されました。
さて、この資料ですが、多忙な医療従事者等にも手にとってもらえるよう、A4サイズ6ページとポイントのみに絞って構成され、次のような目次となっています。
- 患者さんによりよい医療を届けるために
- 医師のニーズがイノベーションの出発点
- 課題解決のアイデアを出せる人=発明者
- ほんの少しのアイデアから、開発の成功例が生まれています
- ロータリーダイセクター
- ミラー鉗子
- 医工連携における医師の役割の重要性
- 医療機器製販企業とタッグを!
- 知的財産は重要なツールです
- 知的財産による医師のメリット
- 患者さんによりよい医療機器を届ける
- 発明者としての多様なインセンティブ
- ロイヤリティ収入
- 権利譲渡による対価
- ノウハウ、臨床・治験データ等に対する対価(共同研究費や研究室への寄付等)
- 顧問契約
- 本人の特許に関する実績としての記載が可能
- ノウハウやデータも知的財産
- 特許は難しくない!
- あなたの「アイデア」を「知的財産」に!
- アイデアの考案から特許取得までの流れ
- 課題解決のアイデアを出した者は「発明者」となり「特許を受ける権利」を有しています
- 「発明者」となるためには
- ニーズの言いっぱなしでは発明者にはなれません
- 連携相手と議論し、相互理解を深めながら開発を
- 論文と同様に先行特許を調べましょう!
- 特許情報は技術情報の宝庫でう。より良い研究を進めるために、ぜひ活用ください!
- 「発明者」となるためには
詳細は、この資料を読んでいただければと思いますが、この資料は、医工連携を始めようと考えている医師にとって、役立つ資料だと思います。
医療機器を開発するには、その医療機器を使用する医師が関わる必要があります。
もちろん、医師は多忙なので、「医療機器開発に関与する時間がない」という医師も多いと思います。
でも考えてみてください。
より良い医療機器を開発することは、患者により良い医療を提供することに繋がります。
医療機器を開発することは、医療の質を向上させることに繋がると考えて、医療機器開発に参画してくれる医師が増えるのを期待しています!
ところで、この資料にも記載されていますが、医師が医療機器開発に参画することによって、様々なメリットを得られる可能性があります。
その1つに特許を取得することによって、ロイヤリティや権利譲渡による対価等も挙げられています。
医療機器開発においては、医薬開発と同様に知的財産(特に特許)の取得が必要です。
(多額の開発費を賄うためには、特許等を取得して、参入障壁を構築する必要があります。)
弊所では、医療機器関連の知的財産のご相談も承っております。
何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。
今日は以上です。