「データ利活用のてびき」が公表されました
こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
2020年6月に、経済産業省から、「データ利活用のてびき」が公表されましたので、今回はそれについて書きます。
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この資料は、企業によっては、データ利活用について何から手をつければいいのか分からない、あるいは、 リスクテイクが難しいという漠然とした不安や懸念を抱く企業が未だに多いことから、それらの悩みを解消するために作成されたと思われます。
さて、この資料の内容ですが、次のような項目について解説されています。
- データ利活用の利点とは
- データ利活用で新たな企業価値を見いだそう!
- データ利活用による成功事例
- 見えないノウハウのデータ化で新たな顧客ニーズに対応!
- 建設プロセス全体のデータ収集と管理で社会課題に貢献!
- 社内での役割
- 経営者による環境づくり
- 社内統制を図り、実務者をサポートするための環境を整える
- 成功事例
- 失敗事例
- 実務者によるデータの見極め
- 目的達成のために必要なデータを特定
- データの「提供」、「取得・保有」、「使用」 を自社に合わせて検討
- 経営者による環境づくり
- 実務者の注意点
- 提供
- 提供先での漏えいや、目的外使用を防ぐには?
- データ提供の時系列のイメージ
- データの性質を踏まえた対策をしよう!
- 契約による対策
- システムによる対策
- 法律でデータを保護するための対策
- 提供先での漏えいや、目的外使用を防ぐには?
- 取得・保有
- 思わぬ不正で社会的信頼を失わないためには?
- データ取得・保持の時系列のイメージ
- 事前の対策でトラブル回避!
- 契約による対策
- システムによる対策
- 法的リスクへの対策
- 思わぬ不正で社会的信頼を失わないためには?
- 使用
- 使用するシーンごとに契約内容を確認できているか?
- データ使用の時系列イメージ
- 「データ使用」と「契約の確認」をセットで考えよう!
- 契約による対策
- システムによる対策
- 法的リスクへの対策
- 使用するシーンごとに契約内容を確認できているか?
- データを不正流通から守るために
- データの不正流通への不正競争防止法による対応
- 「限定提供データ」として法律による保護を受けるための3つの要件
- 「限定提供データ」のイメージ
- 「不正競争の対象となる行為」について
- 提供
- こんな時どうする?
- 部門ごとに対応できない場合は?
- 社内で組織的に進める
- 知財法務部門も積極的に参加する
- データ利活用を進める人材を配置する
- 万が一の不正行為への備えは?
- 法的な主張を行うために、証拠を揃えておく
- リスクが顕在化した場合には、初動が肝心
- 懸念が顕在化する前に早めの相談を!
- 部門ごとに対応できない場合は?
詳細は、この資料を読んでいただければ分かると思いますが、この資料の良いところは、データの各取扱いに関して、時系列のイラストが掲載されているところだと思います。
データの各取扱いに関して、文章で記載されている資料はいくつかありますが、この資料はイラストでどのようなリスクがあるか視覚的に分かるようになっています。
例えば、次のイラストを見てください。
これを見れば、どのような段階でどのようなリスクがあるのかが容易に分かると思います。
このように、この資料には、なかなか分かり難いデータの取扱いについて、イラストを使って分かり易く書かれています。
これからデータを活用して競争力を付けたい!という企業の方は、まずこの資料を読んでみてください!
データの利活用の全体像が分かると思います。
弊所では、データのライセンス契約や法的保護を含めたデータの利活用に関するご相談も承っております。
何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。
今日は以上です。