最新農業技術・品種2020
こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
2018年に続き、農林水産省が、全国の研究機関で開発された技術のうち、現場への導入が期待される優れた品種・技術を取りまとめた「最新農業技術・品種2020」をご紹介します。
「最新農業技術・品種2020」はこちら
この資料は、「最新農業技術・品種2018」とは異なり、次の項目が記載されているだけの簡単な資料となっています。
- 「最新農業技術・品種2018」の詳細な情報が記載されている農林水産省のURLと、そこへのQRコード
- 技術・品種の名称
- 技術・品種の特徴を端的に示したキャッチフレーズ
- 特徴
- 導入をお勧めする対象
- 研究代表機関
使い方としては、これを見てもう少し情報が欲しいという場合に、農林水産省のHPにアクセスして、より詳細な情報を読むということになると思います。
さて、この資料に記載されている農業技術・品種ですが、次のようなものとなっています。
- デジタル画像化したCOD 簡易比色値から水田土壌の可給態窒素量がわかる
- 水稲の流し込み施肥による穂肥施用方法
- 短鎖アミロペクチンにより餅の柔らかさが画期的に持続する水稲新品種「愛知糯(もち)126号」
- 倒伏に強く多収のインゲンマメ(金時類) 新品種「秋晴れ」
- 甘みが強い落花生新品種「Qなっつ(千葉P114号)」の開発
- 大幅省力化が可能なサトイモ子いも分離機
- イチゴの新たな花粉媒介昆虫としてのヒロズキンバエの利用
- 捕食性天敵タバコカスミカメをナスの周年栽培体系で利用する技術「ゴマまわし」
- 飛ばないナミテントウの定着を促進する代替餌システム
- 夏期高温期の湛水によるタマネギべと病の一次伝染抑制技術
- 省力的な栽培が可能で、大果で日持ち性に優れた多収性イチゴ品種「恋みのり」
- 花粉使用量を大幅に削減できる静電風圧式受粉機の開発
- “<w天>防除体系”~薬剤抵抗性が発達しにくい、天敵が主役の新しい果樹のハダニ防除
- ニホンナシ「あきづき」および「王秋」の果肉障害対策マニュアル
- ブドウの鳥獣害対策を省力・安全化する「果実保護ネット」
- ナシ黒星病の被害軽減のための農作業機械を用いた落葉処理技術
- 早生、良食味で外観美麗なカンキツ新品種「みはや」
- 冬の気温が高くても栽培可能で品質優良なモモ新品種「さくひめ」
- 畜産経営における臭気低減対策評価方法の確立
- 茶園管理機械の「無人自動走行作業システム」の開発
- 自動運転田植機
- 直線作業アシスト装置
- 野菜用高速局所施肥機
- 施設園芸向けUECS対応複合環境制御ロジック開発用ソフトウェア
- 予測を含む気象データを利用した水稲、小麦、大豆の栽培管理支援システム
- 有機農業実践現場の研究事例に基づく安定栽培マニュアル
- 6次化商品の販路開拓方策「ローカルネット販売」
これらの目次を見ると、品種から自動化技術まで幅広い情報が取りまとめられていることが分かると思います。
特に、「21. 自動運転田植機」などを見た時は、以前のTBSドラマの「下町ロケット」の自動運転・無人トラクター」を思い出しました。
小説の世界が、現実になってきているのですね!
技術の進歩は本当にすごいです。
さて、この資料から農林水産省のHPに行って、さらにもっと知りたいという農業技術・品種がありましたら、各ページの下方に記載されている「問い合わせ先」に問い合わせてみてください。
きっと親切に対応してくれると思います。
これらの農業技術・品種は、国または地方の税金により開発されたものですので、是非活用してください!
なお、これらの品種・技術を導入する場合には、育成者権や特許権等に関するライセンス契約(実施許諾契約)の締結を求められる可能性があります。
弊所では、技術ライセンスに関して豊富な経験を有しております。
ライセンス契約等についてご不明な点等がありましたら、弊所に是非ご相談ください。
今日は以上です。