「ファストトラック審査」の運用が変わります

「ファストトラック審査」の運用が変わります

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

以前のブログで紹介した商標登録出願における「ファストトラック審査」ですが、2020年2月1日から運用が変わるので、今回はそれについて書きます。

ファストトラック審査は、2018年(平成30年)10月1日から運用されてきましたが、最近の商標審査期間の増大(通常12ヵ月程度かかっています)を受けて、運用を変更するようです。
(ちなみに、以前の運用は、「一般的な商標登録出願と比較して、審査結果の通知までの期間が2ヵ月程度早くなる」というものでした。)

ファストトラック審査の流れのイラスト
引用:特許庁HP

具体的には、ファストトラック審査が適用された商標登録出願の場合には、出願から6ヵ月以内に審査結果が通知されることになります(一般の商標登録出願の場合には平均12ヵ月かかります)。

商標の審査では、審査時の状況も考慮されます。
したがって、出願時にはあまり使われていない商標であっても、1年後には広く使われている状態になってしまい、商標登録できなくなってしまうこともあります。

このような状況を防ぐためには、ファストトラック審査が適用され、早期に審査されるようにした方が良いと思います。

ちなみに、ファストトラック審査が適用されるためには、次の条件(要件)が必要になりますので、注意してください。

  • 出願時に、「類似商品・役務審査基準」、「商標法施行規則」又は「商品・サービス国際分類表(ニース分類)」に掲載の商品・役務(以下、「基準等表示」)のみを指定していること
  • 審査着手時までに指定商品・指定役務の補正を行っていないこと

商標は早い者勝ちの世界(一番早く出願した者勝ちの世界)ですが、場合によっては早く審査した者勝ちの世界にもなります。

商標登録出願をお考えの方は、ファストトラック審査の適用の可否についても検討してみてください。

弊所では、ファストトラック審査を考慮した商標登録出願(早期審査手続を含む)から権利侵害・ライセンス契約まで一貫したサポートを行っております。

何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。

今日は以上です。

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