第2回地域ブランド認知度アンケート調査結果が公表されました
こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)が、第2回地域ブランド認知度アンケート調査の結果を公表したので、今回はそれについて書きます。
第2回地域ブランド認知度アンケート調査の結果はこちら
この資料は、前回の調査から5年が経過した現時点において、地域ブランドの認知度愛の変化(時系列比較)をするために、香港、シンガポールおよび米国における地域ブランドの認知度合いを測定(地理的比較)するために実施されたものです。
ちなみに、前回の地域ブランド認知度アンケート調査の結果はこちら
詳細は、このアンケート調査の結果を読んでもらえば分かりますが、この結果の要旨は次のようになっています。
- 香港、シンガポール、米国において、日本の食品を購入・飲食する際の「産地」の優先順位は高いとは言えない
- 香港シンガポールでは、前回調査と比較して、「産地」を意識する割合は減少した
- 香港は、前回調査と比較して、認知されている産地・地域ブランドが増加傾向にあるが、認知されている産地・地域ブランドの種類の増加率は限定的である
- シンガポールは、前回調査と比較して、認知されている産地・地域ブランドが増加し、認知されている産地・地域ブランドの種類も増加すると共に、正しい認識率も向上した
- 米国は、香港やシンガポールと比較して、産地名、地域ブランドをあまり意識しておらず、今回の調査対象の中で、認知されている産地・地域ブランドが最も少ない
このような状況に対して、JETROは次のような結論を出しています。
- 現地で既に一定程度浸透している一部産地・地域ブランドについては、単体で売り込みを図っても効果が狙えるとみられるが、多くの産地・地域ブランドは引き続きジャパンブランドの下で各地産品の特色を出していることで、ブランド価値を高めていくことが期待される
- 産地・地域ブランドを認識するきっかけには、食品ラベル等の表示、小売店でのプロモーションとの回答が多いことから、メディアの活用やインバウンドの促進等をより強化していくことで、認知度向上に努めていくことも有意義である
- 米国では、産地・地域ブランドを意識しない層が多く、また実際に産地・地域ブランドの認知も低いため、オールジャパンを強調した取り組みを続けることが必要と考えられる
この調査結果には、上述した結論を出すために、様々なアンケート結果が記載されています。
香港、シンガポールおよび米国での地域ブランド展開を考えている方は、是非この資料を読んでみてください。
現地の人がどのように考えているかの大枠を理解することができると思います。
弊所では、海外における地域ブランドを確立するために必要となる外国商標登録出願サポートも行っております。
海外での商標権取得に関して何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。
今日は以上です。