地域ブランド化に役立つ資料1
こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
2018年3月7日に、中部経済産業局から地域ブランドに役立つ資料(中部のたからモノ <地域ブランド THE STORIES> 前半・後半)が公表されたので、今回はこの資料について書きます。
この資料は、中部経済産業局管内において、地域団体商標制度を活用した地域ブランディングに成功した事例を紹介している事例集になります。
その内容ですが、次の地域団体商標を活用している団体がどのようないきさつで地域団体商標を取得し、どのような活動をしているかが解説されています。
- 豊川いなり寿司(特定非営利活動法人みんなで豊川市をもりあげ隊)
- 豊橋カレーうどん(一般社団法人豊橋観光コンベンション協会)
- 一宮モーニング(一宮商工会議所)
- 能登丼(能登丼事業協同組合)
- 松坂肉/松坂牛(松阪市)
- 美濃白川茶(白川茶農業協同組合連合会)
- 富山名産 昆布巻きかまぼこ(富山県蒲鉾水産加工業協同組合)
- 四日市萬古焼(萬古陶磁器工業協同組合、萬古陶磁器振興協同組合連合会)
- 関の刃物(協同組合岐阜県刃物会館)
- 飛騨の家具/飛騨・高山の家具(協同組合飛騨木工連合会)
たとえば、松坂肉/松坂牛のページでは、「松坂肉」と「松坂牛」が複数の団体名義で出願され、それぞれ地域団体商標に登録されたことから、その後「特産松坂牛」についても複数の団体名義で地理的表示保護制度に申請し、登録されたことまで解説されています。
これらの団体は、「特産松坂牛」に関して、地理的表示保護制度における外国相互保護を活用して外国で保護されるようにすると共に、地域団体商標と地理的表示保護制度のGIマークとを活用して、松坂牛をPRしていこうとしているようです。
弊所でも地理的表示保護制度の申請代理をして分かったのですが、地域にはその地域特有の事情があり、特定の地域で上手く行った方法が他の地域でそのまま使えるということはないかもしれません。
しかし、これらの成功例を研究して、自分の地域に合うようにカスタマイズできれば、これらの地域と同様に、地域ブランドを作ることができるかもしれません。
地域ブランドを考えている方は、是非この資料(前半・後半)をご覧になってみてください。
弊所では、地域団体商標や地理的表示保護制度の申請代理を承っております。
これらの制度に関して何かありましたら、是非弊所にご相談ください。
今日は以上です。