全世界における特許、商標および意匠の出願件数(2016)
2017年12月6日に、世界知的所有権機関(WIPO)から、2016年に世界中で出願された特許、商標および意匠の出願件数が公表されましたので、それについて書きます。
WIPOのプレスリリースによると、2016年に世界中で出願された特許、商標および意匠の出願件数は、次の表に示すようなものとなりました。
2015年 | 2016年 | 増加割合 | |
---|---|---|---|
特許出願数 | 2,887,300 | 3,127,900 | 8.3% |
商標登録出願数 | 6,013,200 | 6,997,600 | 16.4% |
意匠登録出願数 | 872,600 | 963,100 | 10.4% |
ちなみに、このプレスリリースの元データとなる「World Intellectual Property Indicatiors 2017」はこちら
特許に関しては、2015年と比較して、中国が21.5%アップの約130万件となっており、世界一の出願大国となっています。
そして、中国に続いて、アメリカ(約60.5万件)、日本(約31.8万件)、欧州(約15.9万件)という順番です。
商標に関しても、2015年と比較して、中国が最も出願数(1クラス1件として換算)が多く、なんと約370万件となっています。
そして、アメリカ(約54.5万件)、日本(約45.1万件)、欧州(約37万件)、インド(約31.3万件)と続いています。
最後に、意匠に関しても、中国が最も出願数が多く、約65万件となっており、それに続いて欧州(約10万件)、韓国(約6.9万件)、ドイツ(約5.6万件)、トルコ(約4.6万件)となっています。
このデータを見ると、中国に商品を売ったり、サービスを提供する場合には、知的財産関連の紛争に巻き込まれ可能性が高そうです。
例えば、中国には商標売買サイトなんてものもあります。
そうなると、そのような紛争に備えて、以前のブログでご紹介した海外知的財産訴訟費用保険を活用した方が良いかもしれません。
ただ、商標については、中国に限らず、進出する国で取得しておかないとビジネスをすることができなくなってしまいます。
したがって、商標に関しては、海外進出を考えている段階で出願しておくことをお勧めいたします。
弊所では、マドプロ出願も含めて、海外商標取得の代理サービスを行っております。
何かありましたら、是非弊所にご相談ください。
今日は以上です。