平成28年度健康食品試買調査結果について

平成28年度健康食品試買調査結果について

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

東京都が、法令違反の可能性が高いと思われる健康食品を販売店やインターネット通信販売などで購入し、調査(健康食品試売調査)を行っていることをご存知でしょうか?

ネットショッピング今回は、平成28年度の健康食品試売調査結果について書きたいと思います。

東京都は、健康食品による健康被害を未然に防止するために、この調査を行っています。

さて、この調査結果によると、販売店で購入した製品では、45品目中17品目に不適正な表示・広告があったようです。詳細は、こちらをご覧ください。

一方、インターネット等の通信販売で購入した製品では、80品目中67品目に不適正な表示・広告があったようです。

この結果だけを見ると、こんなに大きな割合で不適切な表示・広告されたものがあるのか!と驚かれるかもしれませんが、これはもともと不適切な表示・広告を行っていると思われるものを選んで対象にしているからだと思われます。
(通信販売だと、販売されている商品の8割以上が違反しているというのはおかしいですよね)

ところで、不適切な表示・広告とはどのようなものというと、次のような不適切な事例として この報告書に記載されています。

【商品表示法上の表示基準にかかる不適切な事例】

  • 一括表示の欠落
  • 製造者の氏名及び製造所の所在地が記載されていない
  • 新旧混在の表示
  • 表示文字が小さい
  • 名称が商品名で表示されている
  • 原料原産地名表示がどの原材料の産地を示しているのか不明確である
  • 栄養成分表示が正しく記載されていない
  • 栄養機能表示食品の必要表示事項が正しく記載されていない

【特定商取引法上、通信販売広告の表示に係る不適正な事例】

  • 返品に関する事項の表示が不明確である

【健康増進法上、消費者に誤認を与える恐れがある表示などの事例】

  • 健康の保持増進効果等に関する誇大な表示
  • 保健機能食品と紛らわしい表示

【景品表示法上、消費者の自主的かつ合理的な商品選択を阻害する恐れのある表示の事例】

  • 表示の裏付けとなる合理的根拠が無く消費者に優良誤認させる表示
  • 表示期間中に限り特別価格で販売という表示を継続し消費者に有利誤認させる表示

【医薬品医療機器等法上、医薬品とみなす標ぼうの事例】

  • 疾病の治療又は予防を目的とする効能効果に該当
  • 身体の組織機能の一般的増強・増進を主たる目的とする効能効果に該当

これらに違反すると、自治体から改善等の指導が行われますが、場合によっては課徴金や損害賠償などを請求される可能性があります。

商品パッケージ等の表記には、様々な法規制がかかることがあります。
商品パッケージ等を作成するときには、違法行為とならないように注意してください。

弊所では、商品パッケージ等の表示に関するご相談も承ります。
何かありましたら、是非ご相談ください。

今日は以上です。

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