機能性表示食品の市場規模
こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
以前のブログで2016年度の健康食品市場規模について書きましたが、新たに株式会社矢野経済研究所から健康食品市場規模に関する新たなプレスリリースが公表されましたので、それについて書きます。
このプレスリリースによると、次のような調査結果サマリーとなったとのことです。
- 2016年度の健康食品市場規模は前年度比100.9%の7,500億円の見込
- 機能性表示食品の市場規模は2015年度446億円、2016年度は1,483億円の見込
- 30代以上の消費者の7割が機能性表示食品を認知
これらの詳細はプレスリリースを見ていただくこととして、注目すべき点は、やはり「機能性表示食品の市場規模が2015年度は446億円で、2016年度は1,483億円の見込」と、3倍以上に広がったところではないでしょうか?
ちなみに、2016年度における諸品種別構成比は、サプリメントが49.2%、その他加工食品42.6%、生鮮食品8.2%の見込だそうです。
確かに、以前は、食品の機能(効果)を謳った食品はあまり見かけませんでしたが、最近はよく見かけるようになったと感じます。
そして、同様の商品が同じ棚に並んでいたら、パッケージに効果が表示されている商品を手に取ってしまいますよね。機能性表示食品の消費者への訴求力はすごいと思います。
サプリメント等は、いずれ、そのほとんどが機能性表示食品になってしまうのかもしれません。
しかし、それまでは他社との差別化手段として機能性表示が有効だと思います。
サプリメント等を製造している会社は、機能性表示食品に対する検討が必須なのではないでしょうか?
ところで、多額の費用をかけて行った臨床試験データが、他社のシステマティックレビュー(SR)※に利用されてしまうので(結果的にライバルに塩を送ってしまうことになる)、機能性表示食品への申請を控えている企業も多いと思います。
そのような場合は、特許を取得するという方法を検討してみては如何でしょうか?
たとえ他社に臨床試験データを利用されたとしても、特許を取得することにより、同様な製品の製造・販売することを防ぐことができます。
ちなみに、2016年度より、機能性食品に関する特許も取得しやすくなっています(以前のブログはこちら)。
機能性表示食品を開発される際には、特許についても検討してみてください!
特許を取得できれば、その商品の市場を独占できるかもしれませんよ!
弊所では、機能性表示食品の特許化に関する知見を有しております。
何かありましたら、是非ご相談ください。
今日は以上です。
※システマティックレビューとは、研究論文等の文献から得られる知見を体系的に整理したものをいう。