中小企業の知的財産戦略を考える際に役立つ資料15
こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
今回は、知的財産戦略の概要がコンパクトにまとまっている資料(中小企業経営者のための知的財産戦略マニュアル)をご紹介します。
この資料は、公益財産法人東京都中小企業振興公社の東京都知的財産総合センターが取りまとめたものです。
さて、この資料の内容ですが、次のような目次になっています。
- 中小企業経営と知的財産戦略
- 知的財産戦略ってなんですか?
- なぜ、いま、中小企業に知的財産戦略が必要なのですか?
- 知的財産戦略を実行するメリットはなんですか?
- 知的財産戦略を持たなかった場合のデメリットは?
- 知的財産はどの権利で、どのように守るのか
- 知的財産権の種類
- 主な知的財産権の費用
- 成果をどの知的財産権で守るか
- 知的財産戦略の立案と実行
- 知的財産権創造のための戦略
- 共同開発での戦略
- 知的財産活用のための戦略
- 自社権利に対する侵害対応戦略
- 他社攻撃に対する対応戦略
- 知的財産戦略のための体制づくり
- 環境と体制づくり
- 攻めと守りの実行体制
- 知的財産管理体制
- 経営者の知財姿勢
- 知的財産戦略導入支援
- 知的財産関連機関リスト
- 東京都知的財産総合センターの事業内容
このマニュアルを読めば、知的財産戦略の概要を理解できるのではないかと思いますが、特に読んで欲しいのが第1章の「中小企業経営と知的財産戦略」のところです。
知的財産戦略が重要とは言われていますが、知的財産戦略を実行する具体的なメリットが分からないので、知的財産戦略を進めていけない企業も多いのではないでしょうか?
このマニュアルには、知的財産戦略を実行すると次のようなメリットがあると記載されています。
- 独自の成果について漏れのない的確な権利を取得できる。
- 知財を武器に市場を維持、拡大できる
- 知財の種々な活用による更なる収益の拡大
- 他社攻撃に対する磐石な対応がとれる
これらのメリットのうち、2について認識されていない方も多いのではないでしょうか?
もし認識されていないのであれば、是非この部分を読んでみてください。
また、このマニュアルには、知的財産戦略を持たなかった場合には次のようなデメリットがあると記載されています。
- 世の中の知的財産情報が掴めず開発が無駄になる
- 自社独自の技術について知的財産権を逸してしまう
- 他社との競争に勝てず市場からの撤退や倒産に至る
さらに、このマニュアルでは、大企業よりも中小企業の方が知的財産戦略が必要ですとも記載しています。
是非このマニュアルをご覧になって、知的財産戦略を推し進めてください。
弊所では、知的財産戦略を含めたサポートも行っております。
何かありましたら、閉所に是非おご相談ください。
今日は以上です。