ライセンス契約書を作成する際に役立つ資料24
こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
今回は、独立行政法人日本貿易保険が販売している知的財産権等ライセンス保険(知財保険)についてご紹介します。
いわゆる知財保険という保険をご存知でしょうか?
知財保険とは、一般的には、特許権・ノウハウ等の実施権(使用権)の実施(使用)許諾などのライセンス契約や、映像・音楽等の著作物を記録した媒体によるライセンス契約に基づき、契約金・ロイヤルティ等を契約の契約相手方に請求したにもかかわらず、その契約相手方の破産手続きの開始決定や債務履行遅滞等により支払期限に契約金・ロイヤルティ等の回収が不能となったことによって受ける損失を補てんするというものです。
ちなみに、この保険では、知的財産権を侵害した際の損害賠償を補てんすることはできませんので注意してください。
知財保険も保険ですので、保険料がかかります。
したがって、あまり多くの契約金・ロイヤルティ等が望めないライセンス契約では、利用することはないかもしれませんが、ある程度の額の契約金・ロイヤルティ等が望める場合には、選択肢に入れておくのもいいのではないでしょうか?
実務的には、ライセンシーが最初に支払う契約金等に、知財保険料を予め含めておくことをお勧めいたします。
なお、ライセンシーが知財保険料を負担するという条項をライセンス契約書に規定しておくことも可能ですが、ライセンシーが知財保険料を支払わない可能性がありますのであまりお勧めできません。
ただし、ライセンス契約書の内容は当事者の状況によって変わります。
なお、ライセンス契約等に不安がある方は、知財保険の利用も含めて弊所にご相談ください。
今日は以上です。