カンボジアで特許が取得しやすくなります!
こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
今回は、ミャンマーに並んでアジアの注目国であるカンボジアとの間で、特許の付与円滑化に関する協力(CPG:Cooperation for facilitating Patent Grant)に関する覚書が締結されたことについてご紹介します。
特許庁によると、この覚書によって、2016年7月1日から、日本で審査を経て特許となった出願に対応するカンボジア特許出願について、カンボジアでは実質的に審査無しに早期に特許とすることができるようになったようです。
すなわち、日本で特許出願して登録された場合に、その出願に対応するカンボジア特許出願(パリ優先権主張をしたカンボジア特許出願。なお、2016年5月時点でカンボジアはPCTには加盟していません)は、出願人からの申請により、実質的に無審査で登録されることになりました。
ちなみに、次の表に示すように、以前より日本からカンボジアに特許出願されていたようですが、すべて案件で審査が未着手状態だったそうです。
今回の覚書の締結によって、一気に特許登録されることになるかもしれませんね。
カンボジアにおける特許出願件数
出願した年 | 2009 | 2010 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 |
---|---|---|---|---|---|---|
出願件数 | 28 | 26 | 43 | 53 | 75 | 67 |
なお、外務省のHPによると、カンボジアは2011年以降7.0%を超える成長を続けているとのことです。いずれは、日本製品をたくさん購入してくれる国に発展するかもしれませんね。
カンボジアでも、特許権の存続期間は、出願日から20年です。将来を見越して特許出願しておくのも良いのではないでしょうか?
弊所でもカンボジアへの特許出願、商標登録出願等を取り扱っております。
カンボジアへ出願される際には是非ご連絡ください。
今日は以上です。