中小企業が大企業に対抗できる唯一の武器とは?-4
こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
今回は、株式会社島野製作所とApple社との間で争われている特許権侵害訴訟の続報です。
先週のブログでお知らせしたように、東京地方裁判所では、島野製作所の請求棄却という判決になりましたた。
ちなみに、知財紛争処理システムに関する論点整理(その他(中小企業支援等))(案)によると、中小企業が大企業を知的財産権侵害で訴えた場合の勝訴率は、10%にも満たないという結果のようです。現状では中小企業が大企業と戦うのは分が悪いと思われてしまうような勝訴率ですね。
島野製作所は、この判決を不服として3月30日に控訴したと報道されています。
4月2日現在、島野製作所から本件に関するプレスリリースがなされていないので、事実関係は明確になっていません。
しかし、報道が真実だとすると、東京地方裁判所から知的財産高等裁判所(東京高等裁判所の特別の支部)に場所を移して争われることになります。
島野製作所としては、まず地方裁判所の判決で認定された「押付部材」の解釈を覆さなければならないと思いますので、個人的にはどのような主張をするのか楽しみです。
今日は以上です。