共同研究契約書を検討する際に役立つ資料1
こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
今回は、共同研究契約書を検討する際に役立つ資料をご紹介いたします。
当初は共同研究契約書を作成する際に役立つ資料でまとめようかと考えていたのですが、共同研究契約書を作成する方は非常に限れていると考えて、検討する際に役立つ資料としました。
さて、今回ご紹介する資料は、「特許・ノウハウに関する共同研究開発契約の手引き」です。←ダウンロードできなくなっています。
この資料は平成15年にまとめられたものですが、関東経済産業局がまとめたものですので、未だに価値は損なわれておらず、信頼性の高い資料です。
たとえば、最初に次のような具体的なトラブル事例を挙げて、注意を促しています。
- 契約書がない
- 自社特許の提供-安易な共有化の悲劇
- ノウハウ等提供の際の注意不足
- 役割及び費用分担
- 契約終期の不設定
- 研究成果の特許化
- 成果物の実施
- 相手のリストラ・倒産
- 特に大学等との場合
これらのトラブルに遭ったことがある企業や遭ったことがなくても少しでも不安があるようでしたら、是非この資料に目を通してみてください!
最近は、次のような共同研究契約書に関する書籍も販売されているので、共同研究に関する情報を入手しやすくなりましたが、普通の書籍よりは高額なものとなっています。
そこで、まずは無料で手に入るこの資料を読まれることをお勧めいたします。
大学等との共同研究契約についても記載されていますので、大学等との共同研究を考えている方は是非。
この資料では、共同研究契約書に盛り込まれる条項については詳しく記載している訳ではありませんが、共同研究開発契約時における主要留意事項が簡潔にまとめられています。
たとえば、成果物の帰属に関して、通報義務や帰属に係る協議手続についても契約書に盛り込んでいた方が良いなど、役立つ情報が記載されています。
是非一度目を通してみたください!
なお、共同研究契約等に不安がある方は、弊所にご相談ください。
今日は以上です。
PS:2017年8月時点で資料をダウンロードできなくなっていることを追加