アニメキャラクターのパクリの相談事例

アニメキャラクターのパクリの相談事例

こんにちは。ブランシェの弁理士 鈴木徳子です。

最近、オリンピック・エンブレムロゴ問題に端を発し、「デザインの盗用」という問題が話題となっています。

私も、先日知人から相談を受けました。

相談者は求人サイトを運営している社長さんなのですが、そこのサイトに掲載するために制作したアニメキャラクターが、アダルト用のゲームソフト会社のウエブに掲載されているキャラクターと酷似していると思われるので、著作権侵害に該当するのかどうか見てほしいという内容でした。

そこで二つのキャラクターを比較してみると、確かによく似ていましたが、相談者のアニメキャラクター(女の子)の髪の色は黄色で、相手側のものは青色という違いがあり、衣装など細かい点が異なるものでした。さらに、キャラクターそのものが、どこでもありそうな女の子の漫画チックなデザインでしたし、「盗用したもの」とはっきりと断言はできないと思いました。

しかし、相手側のキャラクターの画像を拡大してよく見てみると、なんと、アニメキャラクターの青色の髪が、ところどころ黄色になっており、黄色の髪の色を青色で上塗りした形跡がありました。さらに、他のパーツも注意深く見てみると、画像を加工した形跡が見受けられ、著作権侵害の可能性が高いと判断されるものでした。

上記の事例では画像を雑に加工修正した形跡が残っていたため、盗用の可能性が高いと判断できましたが、一般には盗用したかどうかの判断は非常に難しいものです。

今後も、デザインの盗用問題は噴出してくると思われますので、どのように判断していくのか見てきたいと思います。

今日は以上です。

 

 

 

 

 

 

 

この記事を書いた人

鈴木 徳子