五輪エンブレム問題に思う
こんにちは。ブランシェの弁理士 鈴木徳子です。
最近発表された東京五輪エンブレムのデザインが、ベルギーのデザイナーが作った劇場のロゴマークに酷似していることが話題となっています。ニュースによると、ベルギーのデザイナーと劇場側は、IOCに対して著作権侵害の疑いがあるとして、使用差し止めを求める申立書を送付するとのことです。
二つのデザインを見てみると、「似ている」と言われてみて、そのような視点で見てみると似ているのかもしれません。
しかし、個人的には幾何学図形の組み合わせのデザインでは、たまたま似た感じになることもあり得るのではないか、と思いました。
そもそも著作権侵害というには、問題となっている五輪エンブレムのデザインが、ベルギーの劇場のロゴデザインに依拠して作られたことを立証しなければならないでしょうが、その立証は難しいと思います。
また、今回の五輪エンブレムはパラリンピックエンブレムとセットで作られたものだと思いますし、両デザインを見てみると白と黒の部分が反転したような作りとなっています(重ねると一つになる感じ)。したがって、デザイン制作の発想自体も(ベルギーのデザインとは)違うのではないか、と思うのですが。。
いずれにせよ、この問題が早く解決することを願っています。
今日は以上です。