地域活性化:地理的表示を活用したブランディング 6
こんにちは。ブランシェの弁理士 鈴木徳子です。
今日も愛媛県西予市の蚕糸業関係者の視察について書こうと思います。
愛媛県西予市蚕糸業振興協議会が高級シルク「伊予生糸」について、地理的表示登録申請をした模様はマスコミに大きく取り上げられ、後継者不足で風前の灯となっていた愛媛の蚕糸業復興のきっかけになっているようです。
私は、5月の下旬に西予市に打ち合わせに行った際に、養蚕農家を訪問しました。
実際に蚕を見たのはこのときが初めてでした。
養蚕農家の方に、蚕の飼育小屋を見せていただいたのですが、ちょうど何万匹もいる蚕が桑の葉を一心不乱に食べている最中でした。本当に「むしゃむしゃむしゃ・・・・」というような蚕が桑の葉を食べる音が小屋中に反響していました。
写真は蚕の飼育小屋の模様です。
蚕を実際に手に取ってみると、蚕の白い背中はとても柔らかく、その足は私の手の平に吸い付くような感じで、とても愛らしかったです。
大正初期には1000戸以上あった西予市の養蚕農家もいまやたったの6戸しかありません。
今回訪問した養蚕農家の方が「伊予生糸はとても高級なものです。このような生糸の生産にかかわっているというプライドのために続けています。」とお話されたその言葉がとても印象的でした。
私は、この伝統的な産業を絶対に維持しなければならないという思いを新たにしました。
・・・続く。