「白い恋人 vs 面白い恋人」事件を振り返る
こんにちは。ブランシェ国際知的財産事務所の弁理士 鈴木徳子です。
先週、大阪出張から戻ってきた友人から、大阪土産としてお菓子「面白い恋人」をいただきました。
「面白い恋人」と言えば、北海道の人気菓子「白い恋人」とパッケージや商品名が類似しているということで、裁判沙汰になった、あのお菓子です。
事の発端は、「白い恋人」の製造販売会社である石屋製菓株式会社が、(「白い恋人」のパロディバージョンの)「面白い恋人」を製造販売する吉本興業らを相手に、商標権侵害のかどで、「面白い恋人」の販売差止めや損害賠償を求めた訴訟を提起したことに始まります(2011年11月)。
「白い恋人」と「面白い恋人」は、画像のとおりです。「面白い恋人」はパロディではありますが、パッケージは一瞬、似ていると思います。
この事件、最終的には和解が成立しました(2013年2月)。
和解の内容は、吉本側が今後も商品名として「面白い恋人」を使えるけれども、2013年4月以降に発売される商品については、パッケージのデザインを石屋製菓と合意したものに変えるというものでした。
今回お土産でいただいた「面白い恋人」の新しいパッケージは以下の画像のものです。
今回は「面白い恋人」のパッケージの変更前と変更後に注目してみようと思います。
大きく変更になった点は、真ん中のイラストの下のリボン装飾が削除されている点、及び、金と青の縁取りが削除されている点です。
これらの部分が石屋製菓側が真似をされたくない部分であったともいえるでしょう。
新しいパッケージは、青と白を基調としている点では「白い恋人」と同じなのですが、リボンと縁取りが削除されたことで、類似性は低くなったと思います。
今日は以上です。
画像引用先:http://www.47news.jp/CN/201201/CN2012012501001808.html