商標の登録料納付と区分数について
こんにちは。ブランシェ国際知的財産事務所の弁理士 鈴木徳子です。
商標出願手続きを依頼されたとき、お客さんに「登録まで平均半年~8ヶ月位はかかりますよ」と説明すると、
「えっ、そんなに時間がかかるのですか?」と、よく驚かれます。
出願すると、すぐに登録されるものと思われている方が多いようです。
商標出願から登録までの流れは大まかにいうと次のとおりです。
商標出願後、特許庁の審査に付され、登録要件をクリアすれば登録査定となります。
登録査定となると、登録査定謄本が送られてくるのですが、その送達の日より30日以内に登録料を納付することによって、商標権の設定登録がされます。つまり、登録料を納付することによって権利が発生します。
しかし、たまに登録査定となった場合でも、「商標が欲しくなくなったから」という理由で登録料を納付することなく、放棄する方もいらっしゃいます。
登録料(印紙代)は一区分毎に37,600円ですから、区分数が増えると高額になってしまいます。
金額との折り合いがつかないこともあるのかもしれません。
ところで、区分数が複数のときに、欲しくなくなった区分を減らして、本当に欲しい区分についてだけ登録料を納付することもできます。
この場合は、設定登録料の納付と同時に、区分を減ずる手続補正書を提出すれば足ります。
なお、商標の存続期間は10年ごとに更新可能ですが、更新申請と同時に更新登録料を納付する必要があります。
更新登録料は一区分毎に48,500円ですから、区分数が多いと印紙代もバカにならないくらい高額となります。
更新のときにも、区分を減らすことができますので、本当に必要な区分なのかどうか見直しすることをお勧めします。
今日は以上です。