コスプレ文化と著作権問題~コスプレ衣装の問題
こににちは。ブランシェ国際知的財産事務所の弁理士 鈴木徳子です。
先日、ロンドンから来日したばかりだという若い女性と話す機会がありました。
これから1か月半ほどかけて、日本を旅行する予定だそうです。
なぜ日本に来たのか質問したところ、アニメのセーラームーンやNARUTOが大好きで、小さい頃から日本に興味があったそうです。名探偵コナンのテレビ情報を教えてあげたところ、ものすごく喜んでいました。
国籍も年齢も全く異なる人であっても、日本のアニメの話で盛り上がれること自体すごいことかもしれません。日本のアニメは海外でも人気があるのだなあ。。と、つくづく実感しました。
日本のアニメに魅せられて、コスプレ衣装のショップを立ち上げた人も海外にいます。
ある報道記事で、シンガポールの「OTAKU HOUSE」というショップのオーナーが紹介されていました。
このショップは日本のコスプレ文化を世界に発信しているそうです。サイトを覗いてみると、コスプレ衣装を中心に、フィギュアやポスターなどのアニメ関連商品が販売されていました。(参照:http://www.otakuhouse.com/)
コスプレ文化は今や日本のオタクだけにとどまらず、海外でも受け入れられているようです。
ところでコスプレといえば、昨年、アニメ「海賊戦隊ゴーカイジャー」の登場キャラクターのコスプレ衣装を著作権者(東映)に無断で作成しネット販売していた業者の社長が、著作権侵害の疑いで逮捕されました。
報道によると、この業者は2008年12月ごろから2013年7月まで海賊版コスプレ衣装を販売し、その売上高は約3億円にのぼったそうです。かなり低価格で販売されていたようですが、品質は粗悪だったようです。
画像は押収されたコスプレ衣装です。
キャラクターのコスプレ衣装について著作物性があるかどうかについては議論の多いところですが、ゴーカイジャーの衣装については、どこにでもあるものではなくキャラクターが想起される特徴的なデザインですから創作性のある著作物であるといえるでしょう。
クールジャパン戦略のもと、今後著作権侵害の取締りの方は厳しくなっていくと思いますから、注意が必要ですね。
今日は以上です。
画像引用先: http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130925/waf13092517140023-n1.htm