ワコールの「三角ブラ」はどのように知財保護がされているのか検討する
こんにちは。ブランシェ国際知的財産事務所の弁理士 鈴木徳子です。
女性なら誰しも?だと思いますが、似合うかどうかは別として、かわいい下着には目が離せないのではないでしょうか。
今日は、ワコールの三角ブラについて書いてみようと思います。
三角ブラとは、名前のとおりカップの形が三角のブラジャーです。
ワコールのホームページをのぞいてみますと、画像のような三角ブラがいくつか紹介されていました。かわいいですね!
三角ブラは、カップの形状が三角形で、ノンワイヤーでバックの布幅が狭いため、バストがはみ出しやすいという欠点があります。
ワコールは、三角ブラについて意匠権を取得しています(登録第1474347号)。
これは、部分意匠であり、実線の部分が意匠登録を受けている部分です。
「意匠に係る物品の説明」には、「カップ部及び土台部が一体成型された一体成型部材を使用しているため、ノンワイヤーでありバック布の幅が狭いにも関わらず、バストの造形性に優れ、かつ着用時に安定感が得られる」と記載されています。
先ほど述べた、三角ブラの欠点である、バストがはみ出しやすいという点をカバーできるデザインとなっているようですね。
このように、機能的な要素をデザインとして意匠権で保護することが可能です。
ちなみに、この意匠権は、もともと特許出願(特願2012-281147)されていましたが、意匠出願に変更されて登録に至ったものでした。
技術的なレベルが特許権取得までには至らなくても、デザインとして意匠で権利をおさえることが可能です。
検討の価値はありそうですね。
今日は以上です。
※画像引用先:http://www.wacoal.jp/product/disp/CSfDispListPage_001.jsp?dispNo=001001001007