餃子屋の(商標の)先使用権が認められた事件-1

 

こんにちは。ブランシェ国際知的財産事務所の弁理士 鈴木徳子です。

先日、ある美容室が約23年間使用した商標の先使用権が否定された記事を書きましたが、今日は、餃子屋さんの先使用権が認められた判例をご紹介します。

 

「ケンちゃん餃子株式会社」(原告)が商標の先使用権を有することの確認を求めた裁判です(大阪地裁 平成21年3月26日判決 平成19(ワ)3083号)。

原告のケンちゃん餃子株式会社のウエブはこちらです。⇒ http://www.ken-chan.co.jp/company.html

 

ことの発端は、平成14年ごろ、登録商標「ケンちゃんギョーザ」(登録第4222852号)の権利者(本件では被告)が、ケンちゃん餃子株式会社(本件では原告)に原告の標章(「ケンちゃん餃子」他)を使用することについて異議を述べたため、原告が被告に対し協議を申し入れましたが、被告はその申入れに対応しませんでした。このため、原告は、被告を相手方として大阪簡易裁判所に調停を申し立てましたが、平成19年に不成立に終わりました。そこで、本件の先使用権確認請求となったわけです。

 

被告の登録商標「ケンちゃんギョーザ」と原告の使用していた標章「ケンちゃん餃子」他は、いずれも類似しています。

被告の登録商標の詳細は次のとおりです。

・・商標:「ケンちゃんギョーザ」(登録第4222852号)

・・出願日:平成8年12月6日

・・登録日:平成10年12月18日

・・指定商品:第30類「ぎょうざ」

 

続きは明日に。

今日は以上です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この記事を書いた人

鈴木 徳子