こんにちは。ブランシェ国際知的財産事務所の鈴木徳子です。
昨日、日本がTPP交渉に正式参加しましたね。ニュースでもこの話題でもちきりです。
農業ばかりが話題になっていますが、実は知的財産もTPP交渉の重要議題事項です。
お隣、韓国では、EU及び米国とのFTA締結の結果を受けて、この7月に著作権の保護期間を、著作者の死後50年から70年に延長する法律が施行されました。
これまで、日本の知的財産権制度(に関する法律)は、幾度となく法改正を繰り返してきました。法改正のたびに「ユーザーフレンドリーのための改正」という言葉が合言葉みたいに唱えられてきましたが、欧米諸国からの要求、すなわち、国対国の力関係で改正せざるを得なかった、というのが本当のところではないでしょうか。知的財産制度というのは、グローバルな政治問題でもありますね。
今回、TPP交渉の結果、日本も韓国と同じように、著作権の保護期間を大幅延長することになるかもしれませんね。この結果、だれが一番得するか。それは、ディズニーのような、息のながいコンテンツを沢山有している米国というところでしょうか。
TPPでは、著作権の期間延長のほかに、法定損害賠償金の導入や非親告罪化なども交渉議題に含まれているらしいです(秘密交渉のTPPですが、知財に関しては情報がリークされているようです)。
今後のTPP交渉と著作権の行方を見守っていきたいと思います。